大腿骨内顆は外顆に比べて大きいので、そのままでは膝関節屈曲時に下腿が外反してしまいます。この大腿骨内外顆の曲率半径の差を打ち消すため、大腿骨コンポーネントに外旋を3〜5゜つけて設置する必要があるのです。尚、外旋を強くするほど屈曲時の内側の緊張が緩和されます。
大腿骨回旋アライメント決定に際しては、surgical epicondylar axis (SEA)= clinical epicondylar axis (CEA)- 3°ぐらいがよいとされています。clinical epicondylar axis (CEA)は、術中に大腿骨顆部の内外上顆を結ぶ線を皮膚ペンでマーキングすることで確認できます。
PS タイプでは、できるだけ大きなインプラントを選択することが推奨されています。PCLを切離すると屈曲ギャップが大きくなるのでそれをインプラントの大きさでカバーするためです。逆に、CR タイプでは小さめのインプラントを選択します。