どのような開業の形態が最も利益率が良いのでしょうか。TKC医業経営指標によると、医療法人の無床院外処方のクリニックが最も利益率が高いことが分かります。
2010年度 医業収益高経常利益率
個人の無床院外のクリニック
全診療科 35.5%
内科 34.7%
整形外科 29.9%
個人の無床院内のクリニック
全診療科 24.2%
内科 22.2%
整形外科 24.7%
法人の無床院外のクリニック
全診療科 5.9%
内科 5.8%
整形外科 5.1%
(全法人診療所の役員報酬 26.5% ⇒ 約31.6%)
法人の無床院内のクリニック
全診療科 4.4%
内科 3.8%
整形外科 3.1%
(全法人診療所の役員報酬 26.5% ⇒ 約29.6%)
ただし、医療法人化するのは院長の所得が3000万円を超えるラインといわれていますので、個人と法人の間の利益率にはバイアスがかかっていることに注意が必要です。クリニック経営においては損益分岐点を越えると加速度的に利益率が上昇していくのです。
尚、個人開業のクリニックに比して、医療法人の医業収益高経常利益率が低いのは、法人の費用に役員報酬(=院長の給料)が含まれているからです。全体を俯瞰して、院外処方の開業医で医業収益が大きいほど利益率が高くなるようです。